カレンダーや手帳を選ぶ時、週の始まりがどの曜日か意識しますか？
使いやすさや明快さのために、日曜始まりや月曜始まりを好む人もいますよね。
実際、週が日曜日に始まるのか、月曜日に始まるのか、どちらが正しいのでしょうか？
その背景にある理由について探ってみましょう。
この記事では、週の始まりが日曜か月曜か、またそれが海外ではどうなっているのかを解説していきます！
週の始まりは日曜日か月曜日か？
キリスト教における週の開始は日曜日
今日使用されているグレゴリオ暦（太陽暦）は、ユダヤ暦に基づいて改良されたもので、キリスト教の影響を受けています。
キリスト教はユダヤ教から派生しているため、両宗教は緊密な関係にあります。
新約聖書では、イエス・キリストが処刑されてから3日後の日曜日に復活したと記されています。このため、日曜日は休息日として、週の最初の日とされました。
ユダヤ教における週の始まりも日曜日
ユダヤ教とキリスト教の聖典である旧約聖書には、神が世界を1週間で創造したとの記述があります。
神は6日間で宇宙、植物、動物を創り、7日目に完成を宣言しました。
これにより、1週間のサイクルが生まれ、7日目が休息日となりました。
ユダヤ教では、休息日は土曜日ですが、週の始まりはその次の日曜日とされています。
日本での週の開始日は日曜日
日本では、明治時代にグレゴリオ暦が導入されるまで、1週間という概念や7日ごとの休日はありませんでした。
そこで、暦の導入と同時に「日曜日を休日として週の始まり」とする考えが広まりました。
日本では通常、仕事は月曜日から始まりますが、カレンダー上では日曜日が週のスタートです。
労働基準法における週の始まりは日曜日
労働基準法では、特に就業規則で規定がなければ、週はカレンダーに従うとされています。
カレンダー週は、日曜日から土曜日までを指します。
したがって、法的には週の始まりは日曜日とされています。
国際標準（ISO）における週の始まりは月曜日
国際標準化機構（ISO）は、世界共通の基準を設定する団体です。
ISOが定める基準や規格の中には、週の始まりを月曜日とするものもあります。
これにより、世界中で週の始まりを統一し、混乱を防ぐことを目指しています。
各国の週の始まり
アメリカでは週の始まりは日曜日
アメリカでは、多くのキリスト教徒の影響により、日曜日が週の開始日とされています。
中国・韓国では日曜日が週のスタート
中国と韓国も、グレゴリオ暦を採用して以来、日曜日を週の開始日としています。
辛亥革命後の中国と、大韓帝国時代の韓国から、グレゴリオ暦が用いられるようになりました。
イスラム諸国の週の開始日も日曜日
イスラム教では、金曜日が公休日とされていますが、週の始まりは一般に日曜日とされています。ただし、一部の地域では土曜日が週の開始日とされることもあります。
ヨーロッパでは週の始まりは月曜日
キリスト教の影響下にあるヨーロッパ諸国は、ISOの基準に従い、週の始まりを月曜日としています。
これは1974年からの変更で、多くのヨーロッパのカレンダーが月曜日スタートとなっています。
ロシアもヨーロッパ諸国と同様に、月曜日が週の始まりです。
国による週の始まりの違い
キリスト教の影響を受けたグレゴリオ暦では、週の始まりは日曜日とされていますが、イスラム教の国々では金曜日が休日であり、ヨーロッパではISOの基準に沿って月曜日を週の始まりとしています。
このような日曜日始まりと月曜日始まりの違いは、各地域の宗教や文化的背景を反映しています。世界の国々における週の始まりが異なることを知ることは、海外の友人やビジネスパートナーとのコミュニケーションにおいても役立ちます。
週の始まりの多様性
世界各地で見られる週の始まりの多様性は、文化や宗教、歴史的背景に根差しています。
国や地域によって異なる週のスタート日は、その地域の生活様式や価値観を映し出しています。
グローバルな理解の重要性
グローバル化が進む現代社会においては、異なる文化や習慣への理解がより重要になっています。ビジネスの分野においても、これらの違いを認識し、尊重することが求められています。
まとめ
各国の週の始まりに関する慣習は、その地域の宗教的、文化的な背景に基づいています。
国や地域によって異なる週の始まりは、世界の多様性を象徴しており、異文化交流を行う際には、これらの違いを理解し尊重することが大切です。
