文章を書くことが苦手な人にとって、事務的な作業は敬遠しがちですよね?形式に従った書き物なら何とか対応できるものの、自分の考えを形にする作業は一苦労です。
たとえば、セミナー終了後に求められる「感想文」は、どう書くべきか迷うことが多いでしょう。ですが、感想文の本質とその書き方の秘訣を理解すれば、書くことへの抵抗感は和らぎます。
こちらでは、感想文の基本概念と、ビジネス環境での効果的な記述方法を例文を交えて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
感想文とは?
感じたことの表明と提案・反省点の加味
感想文とは、次のような要素を含みます。
・直感的な感じ方
・対象に対する感じ方や考え
・個人的な見解や評価
通常、感想文は「自身の考えを文章や口頭で表現する」ことを意味します。
しかし、ビジネスの場では、以下のように異なるニュアンスを持ちます。
・対象に対する感じ方を述べ、それに加えて提案や反省点を盛り込む。
効果的な改善案を考えるためには、良い点と悪い点を挙げ、それに基づいて自分の考えを述べるのが「感想文」の役割です。
感想文が必要とされる状況
ビジネス環境では、以下のような場面で感想文が求められることがあります。
●セミナーや研修終了後 特に職場でのセミナーや研修では、受講した内容のみならず、それをどう活かすかを文書で報告することが期待されます。
●日報 日報の形式には、感想文を記す欄が設けられている場合があります。
ここでは、その日の業務に対する感想やそれに基づく改善案を記入するのが一般的です。
問題が発生した際には、その原因を分析し、次の日に向けた提案を記述するのが良いでしょう。
ビジネスシーンにおける感想文の書き方
感想文を書く際の重要ポイント
感想文を書く時には、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
●感情表現を控えめに 感想文には個人の感情が反映されますが、「悲しかった」「悔しかった」「嬉しかった」だけで終わらせず、それを踏まえた次のステップも考慮しましょう。
●次のアクションを明確にする ビジネスの場では、次のステップについての個人的見解を明記することが求められます。
●要点を簡潔に 感想文は長いレポートとは異なります。要点を簡潔にまとめることが肝要です。
感想文の具体例
以下に、シチュエーションに応じた感想文の例を挙げます。
●研修やセミナーでの感想文
今回の研修で、仕事効率化について学んだことで、複数タスクを同時にこなす習慣があることに気づきました。
どのタスクを最優先するかを見極め、一つ一つ着実に進めることが今後の課題です。
他にも改善すべき点は多いですが、まずはこの点から着手します。
●企業の日報での感想文
○○社への報告書の締め切りが近かったため、午前中に作成とチェックを行いました。午後は●●さんのプロジェクト資料作成をサポートし、同時に営業メールを20件発信しました。
そのうち5社からの返信があり、1件は上司に報告し、残りは資料を付けて返信しました。
午後の作業が分散してしまったため、明日は●●さんの支援に集中します。
●工場の日報での感想文
本日の作業目標は200個/時でしたが、機械のトラブルで11時時点で180個/時に留まりました。一時作業を中断し、メンテナンス後に他ラインの支援に回りました。
機械の問題は前日の清掃ミスが原因であることが判明しました。
そのため、昨日の担当者に注意を促し、全員で清掃手順の再確認と相互チェックの徹底を行いました。
工場では日々の問題を特定し、それに基づく対策を考えることが重要ですので、日常の気付きや注意点を記録に残しておくことが効果的です。
挑戦してみる価値あり
日報のような定型的な感想文では、記入内容が一定しているため書きやすいです。
一方で、研修などで求められる感想文は、慣れないと難しいと感じられるかもしれません。
感想文では、ただ感想を述べるだけでなく、今後どのように行動するかを含めることがポイントです。
実際に書き始めると、思っていたほど困難ではないことに気づきます。
まずは自分の言葉で表現してみることから始めてみましょう。
学んだことを実生活や仕事に活かし、スキルを向上させるためにも、しっかりとした感想文をまとめることが大切です。