高速道路で走行していると、たまに大型トラックの一部のタイヤが空中に浮かんでいるのを目にすることがあります。
これは単なる予備タイヤ、それとも何かの故障なのでしょうか?
多くの人がその理由を知りたいと思うことでしょう。
実は、これはリフトアクスルという特別な機能によるものなんです。
リフトアクスルは馴染みのない言葉かもしれませんが、この技術にはいくつもの利点が存在します。
リフトアクスル技術の基本
特に荷物が多い大型トラックは、法律によって定められたタイヤの数を備えていなければなりません。
しかし、荷物を積んでいない時には、全てのタイヤを使う必要はないのです。
リフトアクスル技術は、不要なタイヤを持ち上げて効率的に走行するためのものです。
この技術は特に高速道路で活用されているトラックによく見られます。
リフトアクスル技術の利点
荷物を積まない時にリフトアクスル技術を使うことは、いくつかの利点があります。
耐久性の向上と運転性・燃費の改善
使用しないタイヤを持ち上げることにより、タイヤやブレーキの摩耗が減ります。
また、タイヤの数が少ないほうが燃費が良くなり、車両の操作性も向上します。
高速道路料金の節約
もう一つの大きなメリットは、高速道路料金の節約です。
車両のカテゴリーによって料金が変わるため、タイヤを持ち上げることで車種が変わり、料金が安くなります。
ETCシステムでは、道路に埋め込まれたセンサーがタイヤの数を感知して料金を計算します。
自動でタイヤを持ち上げる機能を持つトラックも多く、うっかりミスによる損失を防げます。
具体的な高速料金の節約額
リフトアクスル機能を使うことで、トラックの料金区分が変わり、節約になります。
例えば、4車軸のトラックが1車軸を持ち上げると、特大車から大型車へと区分が変わり、首都高速道路で2,650円から2,080円になり、1回あたり570円の節約になります。
年間節約額とビジネスへの影響
日本の企業の平均的な休日数を踏まえると、年間245日が営業日です。
首都高速を毎日使うと、年間で約28万円の節約になります。
5台のトラックが5年間運用すると、約700万円も節約できます。
リフトアクスル機能の使用は、会社の費用削減だけでなく、タイヤへの負担も軽減します。
リフトアクスル技術の全体的なメリット
リフトアクスル機能は多くの利点をもたらしますが、正しい使い方が重要です。
不正使用は禁止
この便利なリフトアクスル技術を不正に使うと、罰金や高額な通行料の請求を受けることがあります。
リフトアクスル機能は、トラックの部品の摩耗を減らし、燃費を改善し、高速道路の料金を節約するために非常に便利ですが、正しい方法で使用することが大切です。