「何度か」という表現はどのくらいの頻度を示す？「いくつかの回数」との比較解説

 オンライン市場や電子フリーマーケットアプリが広く普及し、人々がインターネット上で商品を交換することが日常的になりました。

これらのプラットフォーム上で頻繁に見かけるのが、「何度か使用された」というフレーズです。

中古品であっても、その品質の良さを強調したいのでしょう。

しかし、「何度か」という表現はあいまいで、具体的にはどれくらいの回数使用されたのかが分かりにくいです。

本稿では以下の点にスポットを当てて解説します。

・「何度か」とは、具体的にはどの程度の頻度なのか

・「いくつかの回数」とはどう違うのか

・「何度か」に似た表現は何か

・「何度か」を英語でどう表すか ぜひ参考にしてください。

「何度か」とは具体的にどの程度なのか

2～3回、それともそれ以上？

辞書で「何度か」を調べると、様々な解釈が見つかります。

・2～3回

・5～6回

・2～3回もしくは5～6回

などがあります。

どのケースでも、「何度か」とは10回以内を指し、通常は最大でも6回程度を意味します。

2002年にNHKが行った「言葉の変化」に関する調査では、「数日」と言うと、平均3～4日、特に若い人たちは2～3日と答えることが多いという結果が出ました。

この結果から、「何度か」や「数日」という表現が短期間を指すようになってきていることが見て取れます。

現在では、「何度か」というと、5～6回よりも2～3回の方が感覚的に近いと言えるかもしれません。

例えば「1日1回から何度か」

塗り薬やうがい薬の指示に「1日1回から何度か」と記載されていることがあります。

複数の製薬会社や医療機関の情報を見ると、「何度か」とは2～3回程度、最大でも10回を超えないとされています。

しかし、薬の使用は過剰摂取による副作用が懸念されるため、必ず説明書を読むべきです。

また、薬剤師や医師に相談して、「何度か」という表現が具体的に何回を指すのかを確認すると安心です。

「何度か」と「いくつかの回数」の違い

「いくつかの回数」は「何度か」より多い場合がある

「何度か」と同様の混乱を引き起こす表現に「いくつかの回数」があります。

これは「2回以上」という意味で、回数が加わることで「2回以上」となります。

「何度か」との違いは、「いくつかの回数」は2回以上ならどんな回数でも含まれます。

これは10回以上、場合によっては100回以上となることもあります。

一方で「何度か」は、以前に述べたように、通常2～3回程度、多くても5～6回までを示します。

そのため、6回を超えるような回数や、10回以上の場合は、「いくつかの回数」という表現が適切で、より明確に理解されるでしょう。

「何度か」の類似表現は？

「何度か」に類似した、回数を示す言葉には以下のようなものがあります。

・「何度も（なんども）」

「何度も」という表現の「度」は「たび」と読み、一回の出来事を意味します。そして「何」は「特定しないもの」を指します。

この「何」と「度」が組み合わさることで、「何度も」は数えきれないほど何度も繰り返すことを表します。10回以上繰り返す場合は、「何度も」という言葉が適切です。

・「幾度（いくど）」

「幾度」とは「多くの回数」という意味で、数回・何度もよりもさらに多い印象を与えます。特に、文学的な表現にこだわる場合に適しています。

読み方は「いくたび」と「いくど」の2つがありますが、一般的には「いくど」と読まれることが多いです。

・「度々（たびたび）」

「度々」とは「何度も繰り返す様子」を示し、ビジネスシーンなどで使用するのに適した表現です。

何度も連絡を取る場合、「度々申し訳ありません」という使い方で、礼儀を示すことができます。

ただし、「度々」という言葉は繰り返しに否定的な意味合いを持つこともあるため、単に繰り返しを表現する場合は「幾度」など別の言葉を選ぶのが適切です。

「何度か」を英語で表現すると？

英語のあいまいな表現

英語にも「はっきりしない表現」がありますが、「何度か」に相当する表現は何でしょうか？

英語で「何度か」と表現する場合、以下のような言葉が使われます。

・a few（ア フュー）

・several（セヴァラル）

「a few」は「少数の、いくつかの」という意味で、2～3回程度の時に使用されます。

「few」を単独で使うと、「ほとんどない」という意味合いに変わるため、注意が必要です。

「several」は「いくつかの、数回」という意味で、3～10回以内に使用されることが多いです。

数回の範囲を考えると、「several」が最も近い表現と言えるでしょう。

2～3回という少ない回数であれば「a few」、それ以上だが10回以内であれば「several」と覚えておくと役立ちます。

曖昧さゆえに回数を確認する重要性

物事を正確に伝えるためには、特に「何度か」という表現は具体的な回数が何回なのかを疑問に思うことがよくあります。