野外活動中に手や髪に松樹脂が付くことは珍しくありません。
特に、子供用遊具が多い公園ではよく見られます。
松樹脂は、特有の香りと粘着性があり、水だけで洗い流すのは一苦労です。
無理に取り除くと、特に髪を傷めることも。
では、適切な取り除き方とは？
以下では、様々な状況での松樹脂の効果的な除去方法をご紹介します。
【場面別】松樹脂の除去テクニック
そもそも松樹脂って？
松樹脂とは、松の樹液が水分を失って粘着質の固形になったものです。
主成分は「テレビン油」と「ロジン」で、油性の独特の香りが特徴です。
肌に付着するとなかなか取れません。
しかし、松樹脂はバイオリンの弦に摩擦を加えたり、野球やハンドボールで滑り止めとして利用されることもあります。
手に付いた松樹脂
松樹脂は油性なので、アルコールやクレンジングオイルで簡単に落とせます。
手に付いた場合、消毒用アルコールを使えば、消毒効果と共に不快な臭いも除去できます。
肌に馴染みやすいジェルタイプの消毒用アルコールもおすすめです。
クレンジングオイルは顔用製品で肌に優しいのが利点ですが、使用後は石鹸で丁寧に洗い流す必要があります。
髪に付いた松樹脂
髪に付いた松樹脂も、アルコールやクレンジングオイルで取り除けますが、消毒用アルコールは髪を傷める恐れがあるため注意が必要です。
クレンジングオイルや髪に優しい「椿油」で優しくなじませて落としましょう。
除去後はシャンプーで油分を洗い流し、トリートメントで髪を保護すると良いでしょう。
衣類やバッグに付いた松樹脂
アウトドアで衣類やバッグに松樹脂が付くこともあります。
ここでもアルコールやクレンジングオイルが有効ですが、直接塗布してこすると素材を傷める恐れがあります。
そこで、柔らかい布に液体を含ませ、優しく叩くようにして取り除きましょう。
取り除いた後は洗剤で洗うと、汚れも残りにくくなります。
また、ハンドボール部の子供のジャージなどにもよく付きます。
頻繁なアルコール使用は手間ですが、洗濯用の松樹脂クリーナーが便利です。
専用クリーナーなら、頑固な松樹脂もしっかり落とせます。
ペットの毛に付いた松樹脂
散歩中の犬は意外と松樹脂に触れることがあります。
特に長毛種は、樹脂が毛に絡んでしまうことも。
ペットの毛に付いた松樹脂も、クレンジングオイルやアルコールで除去できます。
ただし、ペットが毛を舐めるため、速乾性の消毒用アルコールがおすすめです。
また、シャンプー予定なら、濡れた毛にも使えるクレンジングオイルが便利です。
樹脂が広範囲に付いている場合は、部分的に毛をカットする手もあります。
車に付いた松樹脂
屋外駐車中の車にも松樹脂が付くことがあります。
強くこするとボディを傷つける恐れがあるため、消毒用アルコールで溶かして取り除きましょう。
消毒用アルコールがない場合は、寒冷地用ウィンドウォッシャー液が代替になります。
アルコール成分が含まれているため、車に安全に使用できます。
壁や床から出た松樹脂
新築の壁や自作家具、棚から出る松樹脂もあります。
この場合は、消毒用アルコールを布に染み込ませ、樹脂が出ている箇所を優しく拭き取りましょう。
溶けた松樹脂は周囲に広がり、保護剤として機能するので、見た目も良くなります。
松樹脂の除去は、状況に応じて
手や髪に松樹脂が付いた時は、慌てて擦り落とそうとしがちです。
しかし、擦ると広がりやすく、粘着性も増すため、落ち着いて対処しましょう。
松樹脂は油成分なので、クレンジングオイルやアルコールで落ちやすくなります。
手や髪にはクレンジングオイルを、衣類やペットの毛にはアルコールが適しています。
また、松樹脂専用のクリーナーも市販されています。
状況に合わせて、効率的に松樹脂を除去しましょう。
