幸運をもたらす猫の置物：その由来と、異なる姿勢や色の意味

幸福を引き寄せるアイテムとして、動物を模したものが数多くありますが、その中でも片手を上げている猫の置物が特に人気です。

この猫の置物には、右手や左手を挙げることによって異なる良い効果があることをご存じですか？さらに、その起源には興味深い話があります。

この記事では、

・猫の置物の由来

・右手、左手、両手を上げた猫の置物の意味

・猫の置物の色が持つ意味 ・猫の置物を置くのに適した場所

について説明します。

是非、ご参照ください。

猫の置物の由来

複数の由来が存在

猫の置物は、片手あるいは両手を上げて人を招く姿の、猫をかたどった置物です。

多くは陶器やプラスチックで作られ、店舗の入口などによく置かれています。

この置物の由来には、いくつかの異なる説があります。

●今戸神社の猫

江戸時代後期、浅草近辺に住む貧しい老婆が猫と共に暮らしていました。

経済的に困った彼女が猫を手放した後、夢に現れた猫は「自分の姿を置物にすれば福が来る」と告げました。

これをきっかけに陶器製の猫の置物が作られ、浅草神社近くで人気を集めました。

これが今戸神社の猫の起源とされています。

＜今戸神社＞

・住所：東京都台東区今戸1-5-22

・アクセス：浅草駅から徒歩15分

●豪徳寺の猫

東京都世田谷区の豪徳寺は、かつて経済的に苦労していた寺院です。

ある日、彦根藩の城主が通りかかり、門前で招くような仕草をする猫に導かれて寺を訪れました。突然の雷雨から逃れられたことに感謝し、寺に寄進を行いました。

これ以降、豪徳寺では猫が祀られ、「招き猫」として知られるようになりました。

＜豪徳寺＞

・住所：東京都世田谷区豪徳寺2-24-7

・アクセス： ・宮の坂駅から徒歩5分 ・豪徳寺駅から徒歩10分

●自性院の猫

東京新宿の自性院には、太田道灌が奉納した猫の像があります。

道灌は戦場で猫に招かれて自性院に逃げ込み、以後猫を大事にしました。

これも招き猫の由来の一つとされています。

＜自性院＞

・住所：東京都新宿区西落合1-11-23

・アクセス：落合南長崎駅から徒歩3分

●他にも由来を主張する神社

招き猫の起源を主張する神社は他にもあります。

・伏見稲荷大社…京都市伏見区深草藪之内町68

・檀王法林寺…京都市左京区法林寺門前町36

・小林山達磨寺…群馬県高崎市鼻高町296

今戸神社、豪徳寺、自性院を含む複数の場所が招き猫の発祥地とされていますが、その実際のルーツははっきりしていません。

これらの神社を訪れるのも一興かもしれません。

招き猫の右手・左手・両手の意味は？

右手は金運、左手は人を招く

招き猫は幸運を引き寄せる縁起物で、挙げている手によって招き入れるものが異なります。

・右手を上げた招き猫…オスで、金運を招き入れます。

・左手を上げた招き猫…メスで、人やお客様を招き入れます。

手を高く上げているほど、より多くの福を招くと言われています。

両手を上げた招き猫

両手を上げた招き猫は、金運と人を同時に招き入れるとされます。

しかし、両手を上げるポーズは「降参」を意味することもあり、縁起が良くないと考える人もいます。

招き猫の色の意味は？

白い猫は珍しい三毛猫

白い招き猫は運気上昇の象徴です。

黒や茶色の斑点がある場合、それは三毛猫を表しています。

三毛猫は通常メスであるため、「オスの三毛猫」は特に幸運をもたらすとされています。

黒い猫は厄除け

黒猫は魔除けや幸運の象徴とされ、黒い招き猫も厄除けに効果があると信じられています。

赤い猫は健康を守る

赤い招き猫は病気を遠ざける効果があるとされ、赤色は伝染病を避ける色として古くから信じられています。

金色の猫は金運を高める

金色や黄色の招き猫は、風水において金運を招く色とされています。

特に右手を上げた金色の招き猫は大きな金運をもたらすと言われています。

招き猫の適切な置き場所

玄関やリビングがおすすめ

招き猫は、人が集まる場所に置くとその効果を最大限発揮します。

家族がよく集まるリビングや、来客の多い玄関が特に適しています。